整形外科と形成外科と美容について
整形外科と形成外科の違いでもっともわかりやすいもののひとつが「美容外科を取り扱っているか否か」です。
美容外科は美容整形と言われることも多く、整形外科と混同されることが多いようです。 しかし、整形外科では美容関連の施術は行っていません。整形外科が行っているのはおもに運動機能に関わる治療。 骨や関節、神経などの異常に対する治療です。怪我や病気によって損なわれた身体機能を治療・回復させるためのさまざまな施術が行われています。 純粋に外見をよくするような施術はありません。
一方、形成外科では美容関連の施術が行われます。一般的に美容整形と呼ばれるものはこの形成外科の一種です。 形成外科では本来、やけど跡の治療をはじめとした皮膚の異常の切除・治療、骨折などによる顔の歪みの矯正など、 体の表面に生じた異常に対しての治療が行われています。その治療技術を美容に活かしたのが美容外科というわけです。
ただ、形成外科の医院が必ずしも美容外科を取り扱っているとは限りません。美容外科では原則として保険が適用されないため、 大学病院などの形成外科では取り扱っていないのがほとんどです。一方、美容外科をメインにして取り扱っている医療機関もあります。 この辺も形成外科と整形外科を混同させてしまう原因のひとつといえるでしょう。
美容関連の施術を取り扱っているのが形成外科、扱っていないのが整形外科。やや乱暴ではありますが、 治療内容の把握と併せてわかりやすい区別の方法なのではないでしょうか。
美容外科のリスク
整形外科、形成外科は疾患のある人に対して必要な治療を行うものですが、美容外科の場合は健常な体にメスを入れるということを頭に入れておいてください。
もちろん、コンプレックスを解消する場合や美容外科手術によって理想の外見を手に入れる場合もあるでしょう。
必要な時に、必要な美容をすることは悪くありません。しかし、健常な状態でメスを入れるということは、度が過ぎると健康面や外見、内面にまでに異常をきたす場合があることを忘れないでください。